12月7日(水)に、平成28年度いわて鋳造研究会第2回中間報告会を、水沢サンパレスホテルにて開催いたしました。
第2回中間報告会では、ここまでの進捗状況、行った実験の結果や3月までの予定等について各会員企業が報告、活発な質疑応答や議論が行われました。
今後は、各会員企業が技術アドバイザーの指導を受けながら、3月の成果発表会に向けて研究のまとめに取り組んでいきます。
発表内容 | 会員企業 | |
1. | 片状黒鉛鋳鉄の機械的性質に及ぼすSb(アンチモン)添加の影響 | ㈱及精鋳造所 |
2. | ヒケ特性の把握 | ㈱及泰 |
3. | フラン自硬性における球状化不良に対する塗型剤の影響 | ㈱水沢鋳工所 |
4. | ホーロー処理した球状黒鉛鋳鉄の泡欠陥に及ぼす表面組織の影響 | ㈲及春鋳造所 |
5. | 接種と合金元素添加によるキュポラ溶湯の炉前での材質変更 | ㈱根岸工業所 |
6. | 工芸品の材質管理 | 及源鋳造㈱ |
7. | キュポラロングキャンペーン(炉修後操業期間の延長) | 東北三和金属㈱ |
8. | 塗型剤変更による問題改善 | 岩手鋳機工業㈱ |
9. | シェル中子造型のQC工程図の整備 | ㈲佐酉 |
10. | 工程分析を使ったフラン造型作業の改善 | ㈲前田鋳工所 |
11. | 鋳造シミュレーションの解析結果と実製品の比較検討 | 岩手製鉄㈱ |
12. | 後付けセンサーによる工場管理 | ㈲前田合金鋳造所 |
特別講演会 | 講師 |
鐵のお話 | 堀江皓氏(国立大学法人岩手大学客員教授) |
中間報告会の後は、当研究会技術顧問で岩手大学客員教授の堀江皓氏による、特別講演会を開催いたしました。
「鐵(てつ)のお話」と題して、「鐵」の語源や人との歴史的・文化的な関わり、鉄の金属としての特徴、宇宙の歴史の中でどのようにして鉄が誕生したか等、鉄に関する幅広い内容を講演していただきました。
また、地球表面だけを見ると地球は「水の惑星」ですが、内部を含めた全体を見ると地球は「鐵の惑星」であり、鋳造はそんな「鐵」を生業としているのだから、もっと誇りを持ってよいのではないかと語られていました。
鋳物屋にとって鉄は身近なものですが、このような観点からのスケールの大きな話は新鮮に感じられ、参加者一同興味深く耳を傾けていました。
また、終了後には情報交流会を行い、中間報告や講演で聞けなかった話や意見を交換しながら、親睦を深めました。