いわて鋳造研究会

いわて鋳造研究会は、南部鉄器の産地として有名な岩手県奥州市を中心に、産学官連携で活動している鋳物企業の研究グループです。

TEL.0197-51-8666

〒023-0132 岩手県奥州市水沢羽田町字明正131

令和5年度いわて鋳造研究会成果発表会・特別講演会を行いました。

令和5年度いわて鋳造研究会成果発表会・特別講演会を行いました。

令和6年3月21日(木)、水沢グランドホテルにて令和5年度いわて鋳造研究会
成果発表会・
特別講演会を行いました。

出席者は会員・顧問・アドバイザーの26名でした。

 

 

成果発表の内容は以下の通りです。 

テーマ 企業名
1 不良対策 岩手鋳機工業㈱
2 CB値試験片と抗圧力測定用標準試験片の
ばらつきについて
㈱及精鋳造所
3 鋳物廃砂の再利用について ㈲及春鋳造所
4 不良原因の分析 ㈲前田鋳工所
5 銅合金溶湯処理装置の効果確認 ㈲前田合金鋳造所
6 当社におけるDX導入の検討 岩手製鉄㈱
7 新商品フライパン“麻の”の開発 ㈱及富

 

 

今年度の集大成となる成果発表では7社からの研究発表があり、活発な質疑応答が
行われました。

発表後、岩手大学鋳造技術研究センター センター長・教授 平塚貞人氏から、
「今回の成果発表では皆さんの素晴らしい取組みが伺えました。研究会としての
活動が
成り立っている印象を受けます。改めて顧問・アドバイザーの先生方の
お力添えにも感謝します。」

との総評をいただきました。

 


岩手大学鋳造技術研究センター センター長・教授 平塚貞人氏

 

そして今年度の材質検査(砂試験)について、奥州市鋳物技術交流センター 副所長
大田彩子氏より、各企業の砂試験結果の報告を行いました。
定期的に砂の分析を行いデータの変動を把握することで、鋳物砂が起因する鋳造欠陥を
減らすことができるとの解説がありました。

 

奥州市鋳物技術交流センター 副所長 大田彩子氏

 

特別講演会では「鋳鉄の摩擦と潤滑」と題して、当研究会技術顧問の岩手大学
鋳造技術研究センター客員教授 秋田大学名誉教授 麻生節夫氏にご講演いただきました。

トライボロジーは摩耗や潤滑を包括的に含む科学であり、これに基づいた対策が
省エネによる経済効果に寄与する旨の説明の後、固体の表面と接触や摩擦などの
表面現象を踏まえて、摩耗の分類や潤滑のタイプについて解説されました。とくに、
固体潤滑剤である黒鉛の潤滑効果はその結晶構造に由来する説明がありました。
さらに、成長鋳鉄や合金鋳鉄の研究結果も紹介され環境に配慮したグリーン
トライボロジーの紹介と合金鋳鉄がこの分野で果たす可能性についても言及され
ました。

 

岩手大学鋳造技術研究センター 客員教授 麻生節夫氏

 

特別講演会終了後には情報交流会を行い、意見交換と共に親睦を深めました。

併せまして令和5年度をもって退任される麻生先生へ、感謝の気持ちを込めて
花束贈呈が行われました。

 

 

麻生先生には令和1年4月からの5年間、いわて鋳造研究会の技術顧問として
ご活躍いただきました。

これまでのご尽力に感謝いたします。

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

«

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です