令和7年3月26日(水)、水沢サンパレスホテルにて、令和6年度いわて鋳造研究会
成果発表会・特別講演会を行いました。
出席者は会員・顧問・アドバイザー・事務局の24名でした。
成果発表の内容は以下の通りです。
№ | テ ー マ | 企 業 名 |
1 | Yブロックからノックオフへの供試材の変更 | 岩手鋳機工業㈱ |
2 | 中子肉厚と引け性の関係についての調査 | ㈱及精鋳造所 |
3 | 鋳造工場から排出される廃棄物の再利用に 関する調査研究 |
㈲及春鋳造所 |
4 | 不良対策 | ㈲前田鋳工所 |
5 | 製造現場におけるDX化への取組み | 岩手製鉄㈱ |
1年の集大成ともいえる今回の成果報告会では、5社の研究発表があり、
非常に活発な質疑応答が行われました。
発表後、岩手大学鋳造技術研究センター 特任教授 小綿利憲氏から、
発表企業の総評および球状黒鉛鋳鉄品の規格変更(2022年4月改定)
などについてお話をいただきました。
特別講演会では「鋳物の不良と対策」と題して、当研究会技術顧問の岩手大学
鋳造技術研究センター 特任教授 渋谷慎一郎氏にご講演いただきました。
渋谷氏は、鋳物製造は溶解・砂処理・造形・注湯など工程が複雑であり、
完璧に数値管理することが難しく、同じ材料、同じ方法で作業を行っている
つもりでも不良が発生し、日々その対策に振り回されているのが現状であると
言及されました。
不良の低減は鋳物に携わる技術者にとって最大の課題であり、その効果は
経営に大きな貢献となるため、不良対策は経験と勘だけに頼らず、手間を
惜しまず、三現主義と科学的アプローチで解決することが必要であり、
本講演では引け巣、砂かみ、のろかみ、ガス欠陥など、具体的な不良の種類と
見分け方、その原因と効果的な対策方法について解説していただきました。
特別講演会終了後には情報交流会を行い、意見交換と共に親睦を深めました。
併せまして令和6年度をもって退任される渋谷先生へ、感謝の気持ちを込めて
花束贈呈が行われました。
渋谷先生には令和5年4月から令和7年3月までの2年間、
いわて鋳造研究会の技術顧問としてご活躍いただきました。
これまでのご尽力に感謝いたします。
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