令和3年3月17日(水)、奥州市鋳物技術交流センター2階第1研修室で
令和2年度いわて鋳造研究会成果報告会を開催しました。
今回の成果報告会では7社が研究発表を行う予定でしたが
1社欠席したため、6社の発表となりました。
出席者は会員や顧問、アドバイザーなど31名でした。
佐藤庄一 会長
佐藤庄一会長は
「コロナウイルス蔓延の影響が出ているが
これ以上経済への打撃が出ないとよいと思う。
今後も研究会の活動を活発に続けていってほしい。」
と会員たちを激励しました。
続いて行った発表内容は以下のとおりです。
発表内容 | 企業 | |
1 | キュポラ操業時における高温出湯の安定化※欠席 | 岩手鋳機工業(株) |
2 | 鋳物不良の改善に関わる作業方法の調査 | ㈱及精鋳造所 |
3 | 情報伝達手段の改善に向けて | ㈱水沢鋳工所 |
4 | 動作分析による工程改善 | ㈲前田鋳工所 |
5 | 耐熱コーティング剤 冷し効果の検証 | ㈲前田合金鋳造所 |
6 | 社内不良率の低減【自動造型機:SM50V(縦込め)】 | (株)シグマ製作所 |
7 | 冷し金の性質調査 | 岩手製鉄(株) |
発表の様子
1年間の研究成果のまとめであったこと、
また、お互いに参考となる結果や知見が得られたこともあり
今後の研究に役立つ熱い議論が交わされました。
各社からの発表の後、
総評として岩手大学 客員教授 (秋田大学 名誉教授)麻生節夫 先生から
「今年度は研究をするのも大変だったと思うが
その中で結果を出せてすばらしい。
今日の成果を踏まえて、次の研究を始めることになるが
専属のアドバイザーだけでなく他のアドバイザーの
指導を受けるなどして研究会を有効活用してほしい。
学会発表できるレベルのもの研究もあるし、
研究会を一つのチームとしてこれからも盛り上げてもらいたい。」
との言葉をいただきました。
岩手大学 特任教授 小綿利憲 先生
続いて、岩手大学 特任教授 小綿利憲 先生に
“「鋳鉄に対する接種について」~能率学から見た接種~”
というテーマで特別講演をしていただきました。
鉄系機械鋳物の場合、組織や湯流れ不良軽減のために
注湯前に接種(主にFe-Si系合金を微量添加する)をしますが、
接種をすればよいというわけではなく
材質、形状、目的によって適正は異なるので
工場ごとに適正値を調査すべきとのことでした。
各社とも、新年度もテーマは変わるかもしれませんが
引き続き研究を続けることにしています。
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